掲載日:2025/04/10
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知っていましたか?みなさんが普段、銀行の窓口や、税務署、コンビニなどに足を運んで納めている税金のほとんどはキャッシュレスで納付が可能です。
営業時間に合わせて銀行の窓口や税務署、コンビニに行く必要がなく、いつでもどこでも24時間365日、ネット環境があればスマートフォンやパソコンから簡単に納付が完了します。
※システムメンテナンスなどでサービス休止時間があります。
納付方法も数多くあり、手順もシンプルなので、「キャッシュレス」という言葉に抵抗がある方でも簡単に納付が可能です。
また、納付方法によってはポイントがたまる分おトクになったり、支払いタイミングを後にずらすこともできてしまうんです。
今回は、便利でおトクな税金のキャッシュレス納付の方法について分かりやすく解説します。
国税庁のホームページによると、令和4年(2022年)の段階では、全税金納付の約6割強が金融機関の窓口やコンビニで行われているのが現状です。
国税庁ホームページ
https://www.nta.go.jp/about/introduction/torikumi/report/2024/03_3.htm「窓口で納付した方が安心できる」「設定や手続き、操作が面倒」などの理由から窓口納付はまだ大多数を占めています。
国はそんな現状に対し、令和7年(2025年)までに税金のキャッシュレス納付割合を4割とする目標を設定し、キャッシュレス納付を推進しています。
そのため、以下のような国税・地方税のキャッシュレス納付が可能です。
もちろんご自身がお住まいの自治体や、管轄の税務署の対応状況や、利用するキャッシュレス決済方法によっては支払えない税金もあるかもしれません。
詳しくはお住まいの自治体のWebサイトでご確認ください。
キャッシュレス納付といっても、次のようにさまざまな方法で税金の納付ができます。
それぞれ納付方法や手順が異なる上、メリットやデメリットなどもあります。
自分が利用しやすい方法を選びましょう。
e-Tax(国税電子申告・納税システム)による口座振替によって以下のような国税のダイレクト納付が可能です。
国税庁e-Taxホームページ
https://www.e-tax.nta.go.jp/期日になると口座から自動で国税が引落とされるしくみの納付方法です。
手続きはすべてe-Taxで完結するため、振替納税のように書類の作成や郵送などの手続きが必要ありません。
次のような手順でe-Tax経由で口座振替の申込みを行っておけば、後は自動で引落としされるため、納付の手間が全くかからず、納付忘れや遅れもないのがメリットです。
詳しい手順や注意事項などは「e-Tax:ダイレクト納付(e-Taxによる口座振替)による納税手続」のページをご確認ください。
https://www.e-tax.nta.go.jp/tetsuzuki/tetsuzuki4_1.htm一方で、e-Tax登録や、最初の口座登録手続きに手間がかかるのがデメリットと言えます。
また、税金を支払うタイミングや支払い口座を自分自身で選択したい方などにとっては口座振替はデメリットが多い納付方法と言えるでしょう。
「地方税お支払サイト」では、以下のような地方税の電子納付が可能です。
地方税お支払サイト
https://www.payment.eltax.lta.go.jp/pbuser送られてきた地方税の納付書にeLマーク(※無くてもeL番号、eL-QRが印字されていれば利用可能)、eL番号、eL-QRが印字されているものが対象になりますが、税目や納付先が異なってもまとめて一括で支払うことができるのが特徴です。
納付書のイメージは地方税お支払サイト eLTAX(エルタックス) 地方税ポータルシステムで確認できます。
地方税お支払サイトeLTAX(エルタックス)地方税ポータルシステム
https://www.payment.eltax.lta.go.jp/pbuser?id=howtoまた、以下のような幅広い決済方法が利用できるのもメリットと言えます。
対応するアプリは「スマートフォン決済アプリ一覧」よりご確認ください。
https://www.payment.eltax.lta.go.jp/pbuser?id=payment_application具体的には、次のような手順で納付を行います。
また、eL-Tax(地方税ポータルシステム)に登録していない方でも、地方税お支払サイトにログインすることなく納付の手続きが行えるのも便利なポイントです。
税金・各種料金の払込みサービスPay-easy(ペイジー)を使って、ご利用の銀行のインターネットバンキングから、いつでもどこでも簡単に税金の納付が可能です。
ただし、国税と地方税で支払い方法が異なります。
国税の場合は送付されてきた払込書を次のような手順で納付を行います。
地方税の場合は、送られてきた納付書に「eLマーク」と「Pay-easy(ペイジー)マーク」が記載されている場合、それぞれ以下のような方法で納付します。
片方のマークしかついていない場合は、どちらか片方の納付方法しか使えません。
Pay-easy(ペイジー)ホームページ
https://www.pay-easy.jp/localtax/インターネットバンキングからの納付の場合、手続きなどは画面の案内にしたがって進めれば良いため、操作ミスが少なく、キャッシュレス決済に抵抗がある方や、モバイル操作が不安な方などにおすすめの納付方法と言えるでしょう。
クレジットカードやデビットカードを使っての納付も次のような手順で簡単に行えます。
ただし、国税と地方税の場合で納付方法が異なります。
国税の場合は、国税クレジットカードお支払サイトを利用して納付します。
国税クレジットカードお支払サイト
https://koukin.f-regi.com/fc/kokuzei_direct/地方税については、前述の「地方税お支払サイトによる電子納付」で納付します。
地方税お支払サイトで支払方法選択時に「クレジットカード」を選択して納付することが可能です。
クレジットカードやデビットカードでの納付は「ポイント還元」と「決済から口座引落としまでの期間」がメリット。
カードのグレードによってポイントがたくさん付与されたり、税金の引落とし日を実質遅らせることができたりするのです。
たとえば、ごうぎんDuoカードの場合は、VISAとJCBで、それぞれ次のようにポイントが貯まります。
カードの銘柄 | ポイント還元 |
---|---|
VISAカード | 200円(税込)利用ごとに1pt ※1pt=1円相当 |
JCBカード | 1,000円(税込)利用ごとに1pt ※1pt=5円相当 |
クレジットカードやデビットカードでの納付の場合、決済手数料が約0.99%かかってしまうというのがデメリットですが、その一方でポイントが付与されるため、実はおトクに税金の納付ができる可能性があります。
「なんで税金を払うのに決済手数料まで追加で払わなければいけないのか?」と疑問に思っていらっしゃる方にとっても、もはや決済手数料はデメリットではありません。
ごうぎんDuoカードゴールドや、JCB ザ・クラスなどのハイクラスカードであれば、次のようにポイントが2倍貯まります。
カードの銘柄 | ポイント還元 |
---|---|
VISAカード(ゴールド) | 200円(税込)利用ごとに2pt ※1pt=1円相当 |
JCBカード(ゴールド、JCBザ・クラス) | 1,000円(税込)利用ごとに2pt ※1pt=5円相当 |
また、税金の納付額などによってはボーナスポイントも次のように付与され、決済手数料以上のポイント還元が期待できます。
ごうぎんゴールドカードのポイント付与例
言い換えれば、ゴールドカードなどの場合、ポイント還元によりポイントがたまるぶんおトク、というメリットも期待できるのです。
また、クレジットカードの場合、「決済した翌月に口座からの引落とし」の様にタイムラグがあります。(※デビットカードの場合はすぐに口座から引落とされます)
実質その期間分、税金の支払いタイミングを延ばすことができるのです。
このようにコストやキャッシュフローメリットを得たい場合にはクレジットカード・デビットカード納付が特におすすめです。
「〜Pay」といったスマートフォン決済アプリを利用して税金を納付する方法です。
現在、PayPayやd払い、Amazon payなどさまざまなスマートフォン決済アプリによって国税・地方税の納付が可能となっています。
ただし、国税と地方税では納付方法や対応するスマートフォン決済アプリが異なるので注意しましょう。
国税の場合はe-Tax経由で「国税スマートフォン決済専用サイト」へアクセスしていただき、納付を行います。
国税の納付に対応しているスマートフォン決済アプリについては、「国税スマートフォン決済専用サイト」にて確認してください。(※対応アプリが増減している可能性があります)
地方税の場合は、各種スマートフォン決済アプリ経由で納付することが可能です。
どのスマートフォン決済アプリが対応しているのかは、「地方税お支払サイト」の「スマートフォン決済アプリ一覧」を確認しましょう。
スマートフォン決済アプリ一覧
https://www.payment.eltax.lta.go.jp/pbuser?id=payment_applicationごうぎんの口座から入出金ができるJ-Coin Payでも地方税の納付ができます。
具体的には次のような手順で地方税を納付します。
振替納税とは、事前に申請した預貯金口座から自動で引落としにより申告所得税や消費税を納付する方法です。
申告所得税や個人事業主の消費税の確定申告を提出する方が対象になります。
国税の場合、e-Tax経由で口座振替依頼書を提出すれば、口座引落としで納付できます。
初回に依頼書を提出する手間がありますが、自動で引落としがかかるため、納付遅れなどが発生しないのがメリットと言えるでしょう。
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キャッシュレス納付には次のようなメリットがあります。
それぞれ、具体的にどのようなメリットなのかを見ていきましょう。
窓口納付の場合、銀行や税務署などの営業時間に間に合うように行かなければならなかったり、コンビニに出向く必要があります。
都会などで交通アクセスが良い場所であれば良いですが、車で移動が多い地方都市などの場合はそれだけ手間も時間もかかってしまうでしょう。
その点、キャッシュレス納付であれば、自宅にいながら、スマートフォンかもしくはパソコンの操作で納付ができてしまうので、時間と手間がかかりません。
銀行窓口や税務署、コンビニで納付を行う場合は、現金を用意しなければなりません。
また、ATMで現金を引出す際には手数料がかかってしまう場合があります。
キャッシュレス納付の場合には、そもそも現金を手元に用意する手間も必要もなく、手数料も方法によってはかかりません。
手数料や時間のロスを最小限に抑えることができるのもキャッシュレス納付ならではのメリットと言えるでしょう。
銀行や税務署の営業時間は平日日中です。
平日に仕事をされている方が窓口納付をするためには営業時間に合わせるのが大変です。
また、コンビニも最近は24時間営業のところばかりではありません。
このように営業時間に合わせることなく、自分で納付タイミングを選択できるのがキャッシュレス納付のメリットです。
ただし、アプリやシステムのメンテナンスなどにより、一時的に納付できなくなることがあるので、納付は期間に余裕を持って行いましょう。
クレジットカードやデビットカードで納付した場合、税金の支払い額に応じてポイントがもらえます。
「クレジットカードやデビットカードで税金を支払うと手数料がかかるから損」だと思っている方も多いと思いますが、実はポイント還元率の高いカードでお支払いすると手数料分と同等のポイントが付与され、実質的におトクに税金を納付できる場合もあります。
また、カードのグレードによってはポイントが2倍になったり、キャンペーンで手数料が無料になる特典があったり、ポイントによっておトクに納付ができるのがクレジットカード・デビットカードによるキャッシュレス納付のメリットです。
もしそういったメリットを最大化したい場合には、ポイント還元率の良いハイクラスカードを選び、税金の納付だけではなく、公共料金の支払い、スマートフォンやWifiの月額料金の支払いなどもクレジットカードにできる限り集約しましょう。
使用額によりポイント還元率もアップし、ポイントがたくさんたまっておトクといえます。
キャンペーン期間中などであれば、クレジットカードやデビットカードだけではなく、J-Coin Payのような電子マネー決済でもポイントによる還元が受けられる可能性があるので、ぜひキャンペーン期間中かどうかをチェックしてみてください。
クレジットカードは、決済のタイミングと口座からお金が引落とされるタイミングが異なります。
そのタイムラグにより、税金の支払いタイミングを実質遅くすることも可能です。
決済のタイミングと口座引落としのタイミングにもよりますが、最大で1か月程度遅くすることができます。
たとえば、急な出費の際に「来月のこの日であれば税金が払えるんだけれど…税金の納付期日の時点では口座にない」という場合も、クレジットカードであれば口座にお金がなくとも決済はできます。
決済したタイミングで「納税完了」になるので、納税が遅れたりすることを未然に防げるという訳です。
また、「どうしても今の時期は支払いが難しい」という場合には、クレジットカード払いであれば税金の分割払いやリボ払いなども可能になります。
分割払いやリボ払いは、手数料がかかってしまうものの、1回の支払額を低く抑えられ、支払いが厳しい時期にも無理なく支払いを行うことができます。
また、支払回数を選べるため、支払期間が明確になり、支出の管理もしやすくなるでしょう。
このように、「タイミングが悪くて支払いが難しい…」「今の時期にまとまった支出が厳しい…」という場合に、クレジットカードでの納付は合法的に税金の支払いのタイミングをずらしたり、分割して支払うことができるので便利です。
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キャッシュレス納付は、メリットの多い税金の納付方法ですが、次のようなデメリットも存在します。
人や状況によってはデメリットの方が大きい場合もあるので、自分自身のケースに合わせて納付方法を選択しましょう。
キャッシュレス納付はオンライン上で決済が行われるため、銀行や税務署の窓口やコンビニ納付のように領収書が発行されない場合がほとんどです。
紙で自動的に発行されることはまずありません。
納付完了後、メールや画面表示で確認することが多いので、基本的にはそのメールを保存したり、画面をスクリーンショットで保存したり、電子データで領収書(または変わりとなるもの)を保存します。
紙での証明書が必要な場合には、事前に設定や申請が必要なので、納付前に領収証の要否をしっかりとチェックしておきましょう。
キャッシュレス納付のようにオンラインの決済は入力ミスや誤操作があった場合でも、即時取消しができない場合があります。
簡単な操作で納付できる反面、間違ってしまった時には訂正に時間がかかってしまいます。
キャッシュレス納付の方法の中には、決済手数料がかかる場合があります。
たとえば、クレジットカードやデビットカードの場合は、決済手数料が約0.99%かかります。
クレジットカードやデビットカードを利用して税金を納付することで、ポイントが付与され、ゴールドカードなどハイクラスのカードであれば実質手数料は無料です。
そのため、大したデメリットとは言えないかもしれませんが、手数料がかかる場合があるということは覚えておきましょう。
キャッシュレス納付には支払える税金額や方法が限られているものがあります。
たとえば、アプリ納付の場合には納付できる税金額の上限が納付書1枚につき30万円以下です。
また、クレジットカードやデビットカードも1回の決済における支払い上限が設定されているため、固定資産税や相続税などの高額な納税を一括で行う場合には不向きです。
納税額によって振替納税などとの併用も検討する必要があります。
ダイレクト納付や振替納税の場合には、「ダイレクト納付口座の届出」が必要であったり、振替納税の場合には「預金口座振替依頼書兼納付書送付依頼書」の提出が必要だったり、事前に税金を引落としする口座の届出や申請が必要です。
そのため、「今すぐに税金を納付したい」という場合には、これらのキャッシュレス納付方法は使えません。
このように、キャッシュレス決済の中にも事前の申請や届出が必要な方法があるので、事前にきちんとチェックしておきましょう。
キャッシュレス納付は、窓口に行く手間や時間もかからず、時間の縛りもなく24時間365日いつでも、どこでも納付できるのがメリットです。
また、選択肢も多く、納付方法によってポイント還元されたり、支払いタイミングを遅らせることができたり、現金納付にはないメリットが得られる可能性もあります。
忙しい現代人にとってキャッシュレス納付に切り替えることはメリットの方が大きいと言えるでしょう。
また、地方の場合は都会と比べて銀行や税務署の窓口、コンビニ、ATMに行く手間がかかります。
こういった利用者の負担が大幅に軽減されるため、車移動の多い地方都市にお住まいの方にこそキャッシュレス納付はメリットが大きいと言えるでしょう。
ここまでキャッシュレス納付について詳しく、分かりやすく解説してきました。
基本的に個人が支払うであろう税金のほとんどがキャッシュレスで支払えます。
国も推進している納付方法なので、今後さまざまなキャンペーンやメリットなども出てくる可能性もあります。
もしみなさんが少しでも銀行や税務署の窓口やコンビニでの税金納付に不便さを感じているのであれば、一度キャッシュレス納付をやってみることからはじめてみてください。
ごうぎんアプリを利用されている方であれば、Pay-easy(ペイジー)での納付など簡単に納付ができます。
また、「せっかく税金を納付するなら少しでも税金を安く、おトクに、余裕をもって納付したい」という方はクレジットカード・デビットカード納付を検討してみてください。
ゴールドカードなどハイクラスカードを利用すれば、より安く、おトクに賢く納付することが可能です。
クレジットカードでの税金の納付であれば支払い時期を遅らせることができるため、いざという時にも役立ちます。
以下のごうぎんのクレジットカードラインナップやゴールドカードのページにて詳しいポイント還元や特典について解説しておりますので、ぜひご検討ください。