株式会社石見銀山生活観光研究所 さま
社会的価値と経済的価値の両立を実現する事業計画の策定をサポートしました

会社概要Company Profile
- 業種
- 宿泊業
- 売上規模
- 10-30億円(グループ合計)
- 従業員数
- 200-300名(グループ合計)
プロジェクトProject
- プロジェクト期間
- 4ヶ月
- 手数料
- 非公開
課題解決への取組み
取組みの背景
私たち石見銀山群言堂グループでは、地域の生活文化における「根のある暮らし」を次の世代への「伝え手」として企業活動を営んでいます。石見銀山生活観光研究所では世界遺産「石見銀山」がある島根県大田市大森町で空き家となった古民家を再生した、暮らすように滞在していただける中長期滞在向けの宿泊施設の運営などを行っています。令和6年度「 地域の社会課題解決企業支援のためのエコシステム構築実証事業(以下、実証事業)」に採択されたことを契機に、地域への波及効果(=社会的価値)と持続可能な事業運営(=経済的価値)を両立する事業計画の見直しを検討していました。
着手の決め手
この実証事業では、当社の事業が地域に対して与えるインパクトを可視化することが求められました。また、そのインパクトが持続可能なエコシステムを生み出すプロセスを見直す必要もありました。そこで、弊社のメインバンクである山陰合同銀行様にお声がけをし、石見銀山・大森町で事業を展開している弊社だけではなく、石見銀山遺跡エリアを俯瞰的に分析いただけるよう、弊社の協働事業者である石見銀山・温泉津地区で宿泊事業を展開する株式会社WATOWA様とともに、事業計画の見直しを実施しました。さらに、行政機関や大森で事業を行う他企業との意見交換の場にもご参加いただきました。また二社の事業計画に関して、『インパクト投資(インパクトファイナンス)に関する基本的指針』に沿った評価とアドバイスも必要としていましたので、「インパクト志向金融宣言」をされている山陰合同銀行様が、最適なパートナーであると考えたからです。
設定したゴール
「持続可能な地域発展」のための自社が取り組む事業の具体的なアクションプランと、その結果となる指標(KPI)の策定をゴールに設定しました。指標(KPI)算出のロジックや、社会的価値を貨幣価値に換算する計算式を構築すること、地域住民や地域内企業、自治体、金融機関、投資家といった自社のステークホルダーに説明可能な状態とすることを目指しました。
ご支援内容
- 経営理念・ミッション・ビジョン・バリューの整理
- 地域における定性、定量ビジョンとその実現に向けたロードマップの設定
- 当社サービス利用者へのインタビューによる購買決定要因の特定
- あるべき姿実現に向けて解決すべき課題の特定と優先順位づけ
- 課題解決のアクションプランと定量効果の測定
お客さまの声
私たちは、石見銀山が世界に誇れる持続可能な町になると良いなと思って、日々活動しています。今回、山陰合同銀行様と様々な視点から議論をさせていただき、当社の事業が地域に対してどのような影響、インパクトを生み出しているのか可視化できたことは大きな価値があったと思います。また、ビジネスの力で地域の社会課題の解決に向き合う企業(ローカル・ゼブラ企業)と社会的インパクトの重要性を理解されている山陰合同銀行様にとっても、今回の取り組みが地域にとって、インパクト志向の投融資の量的拡大や質の向上に寄与できればと思っています。
担当コンサルタントより
「地域課題の解決」と「事業の収益性」を両立させるために、当社が提供する価値を「社会的価値」と「経済的価値」に分け、それぞれがどの程度影響を与えているか検証しました。地域やその他ステークホルダーと密接にサプライチェーンを構築しているビジネスモデルということもあり、関係者との調整は容易ではありませんでしたが、当社グループの思い実現に向けた計画を策定することができました。