山陰合同銀行

My Life is... #63

#63 玉造国際ホテル レストラン Rivage 小川良平さん

#63 玉造国際ホテル レストラン Rivage 小川良平さん

旅館からホテルレストランへ抜擢

  • ─ 入社のきっかけと、仕事内容を教えてください。

     子どもの頃、家族旅行で泊まった有名旅館のスタッフさんがとてもカッコよかったんです。「大人になったらこんな仕事がしたい!」という憧れを持ったんでしょうね。その思いがずっと残っていたようで、地元・松江の長楽園グループの求人があったので興味を持ち、応募しました。
     入社後、「湯之介の宿 長楽園」で10年以上フロントスタッフとして働いてきました。2018年に長楽園グループの一つである玉造国際ホテルがリニューアル。食堂が「レストラン Rivage」として新しく生まれ変わることになり、社長から「オープニングスタッフとしてやってみないか」と声をかけられました。現在はレストランのホールマネージャーとして、朝・昼のビュッフェとディナーのお客様対応、事前準備、清掃、企画、季節の飾り付け、SNSでの情報発信など幅広く携わっています。

    ─ 新しい部門の担当になり、戸惑いもあったのでは?

     長楽園でも食事に関わるセクションの経験はありましたが、純和風の旅館なので、お客様が召し上がるのは和食。ホテルのレストランは洋食で、コース料理とビュッフェです。お料理をお持ちするのも、空いたお皿を下げるのも、お客様にお声がけするのも、適したタイミングが和食と洋食では全く違うので、最初は戸惑うことばかり。ベテランのシェフに教わりながらなんとかできるようになりました。
     オープンして3年がたち、常連のお客様も増えてきました。スタッフの顔を覚えて「今日はどの料理がおすすめなの?」と声をかけてくださったり、直接メールでご予約やお問い合わせをくださったり…。時には厳しいご意見をいただくことも。新しい店で柔軟な対応ができる環境なので、貴重なアドバイスはすぐ反映するようにしています。そうすることでお客様の信頼と愛着が高まるものと考えています。

食を通じてふるさとの魅力を発信

  • ─ 仕事で大切にしていることを教えてください。

     宿泊は県外から来られるお客様がほとんどなのですが、Rivageは地元のお客様が多いんです。生まれ育った土地の食べ物はいつでも食べられるので、あまり意識して口にしないもの。ふるさとの良さを再発見してもらうためにも、積極的に島根の食材を使うようにしています。地域への還元にもなりますしね。ビュッフェには食材の種類や産地を記したポップを立て、お客様に地元の魅力を感じてもらえるように工夫。ここで召し上がってお気に入りになった食材を、いつものスーパーや道の駅などでも手に取ってもらえたら嬉しいです。
     2021年のゴールデンウイークシーズンには苺フェアを開催。安来の大森ファームさんの協力で、メイン料理やサラダ、スイーツに新鮮な苺を使いました。2週間で約1400名ものお客様にご来館いただき、若い女性のグループやお子様連れのファミリーなど、新しいファンの獲得にもつながりました。特に2020年以降は新型コロナウイルスの影響で遠方へのお出かけが難しくなったためか、県内でおいしいものを食べて旅行気分を楽しまれる方が増えているようです。

    ─ 職場の環境づくりで工夫されていることはありますか?

     私は昔から思ったことはなんでもバシバシ言ってしまう性格。ホテルに異動したばかりの頃は、スタッフが皆自分よりも年長者の先輩ばかりなのに、生意気なことばかり言ってしまって…。人に指示を出し動いてもらう立場の者として、良い対応ではなかったと思います。それからスタッフといろいろなやりとりをする中で、「このままでは皆の心が離れてしまう」「やりがいを持って長く働いてもらえるようにしなければ」と気づかせてもらえました。今はなるべく一人一人の声に耳を傾け、意見を反映しやすい環境を整えるよう努力しています。個人を評価するときは皆の前で伝えて、改善すべきことがあれば当事者とマンツーマンでしっかり語り合い…。スタッフが幅広い年齢層で、導いてもらうことも多いです。皆で良いレストランを作っていけるよう、一歩一歩進む毎日です。


  • お客様から料理のご質問には笑顔で

  • スムーズな接客のためホールスタッフとのミーティングは欠かせません

  • お客様からのご予約をフロントで確認します

長く愛され続ける、憩いの場所を目指す

  • ─ 楽しみにしていること、好きなことは何ですか?

     入社当時からハマっている釣りです。職場の目の前にある宍道湖ではスズキ、境港でサゴシをメインに釣っています。釣りに出る前の日が一番ワクワクしますね。もっぱらルアーで、自分と魚の駆け引きが楽しい! 竿を操ることだけにグッと集中するので、頭をリセットできリフレッシュになります。宍道湖の魚はほとんどリリースしますが、海での釣果は自分で捌いて、刺身や炙りでいただいています。
     休日にカフェやレストランを巡ることもあります。自家焙煎のコーヒーがおいしい店など、お気に入りが見つかると嬉しいですね。
     サブスクリプションでドラマや映画を見るのも好きです。職業柄、レストランやホテルを舞台にした作品はつい見てしまいますね。共感する部分もあったり、「実際はこんなことしないよ!」と笑ってしまったり。
     子どもの頃から自然の中で遊ぶのが好きで、島根は程よく住みやすく、どこに行っても綺麗な景色に出会えるのが魅力。公私ともに、ずっと島根をフィールドとして暮らしていきたいです。

    ─ 将来のビジョンを教えてください。

     目指すのは、Rivageを「どなたでも・いつでも・気軽に立ち寄れるホテルレストラン」にすること。ホテルならではのラグジュアリーなおもてなしをご提供しつつ、仕事帰りやお友達とのランチ会などにご利用いただける、気取らない雰囲気づくりを大切にしています。
     2020年からの新型コロナウイルス感染拡大下では、一時ホテルが患者さんの受け入れ先となり、宿泊を休止する状況が続きました。2021年7月17日からいよいよホテルの営業を再開。館内には、宍道湖を望むシアターラウンジや、ワンちゃんと遊べるドッグカフェ、ドッグラン、バーベキューテラス、リラクゼーションルームなどがあります。テラス席があるので、ワンちゃん連れで食事をしていただくことも可能ですし、レストランでお食事には入浴も付きます。季節のイベントやビュッフェの企画は順次公式サイトやSNSで発信していきますので、フォローしていただけると嬉しいです。
     当館は、肩肘はらずにちょっと贅沢な特別感を楽しんでいただけるホテル。皆様に長く愛され続けるホテルとして邁進していきたいです。


  • 趣味の釣りで大物をゲット!

  • 休日にカフェでほっと一息

  • 先日食べた抹茶パフェ

  • 玉造国際ホテル レストラン Rivage

    「玉造国際ホテル」は、玉造温泉で唯一の宍道湖畔に佇む〝レイクビュー〟のホテルです。「長楽園」の姉妹館として1965年に開館し、2018年のリニューアルとともにレストランも生まれ変わりました。旬の地元食材を使ったビュッフェやディナー、ご自宅でホテルの味をお楽しみいただける宅配メニューをご用意。いつもと違う特別な時間を過ごせ、且つ何度でも訪れたくなるカジュアルさもあるレストランを目指しています。