山陰合同銀行

My Life is... #58

#58 有限会社中田製作所 岩崎壮太さん

#58 有限会社中田製作所 岩崎壮太さん

多様な製品を作れる幅の広い仕事に惹かれて…

  • ─ 中田製作所に入社したきっかけを教えてください。

     地元・出雲市の高校を卒業し、2016年に入社しました。高校3年になるまで就職先についてあまり考えていませんでしたが、夏休みのインターンシップでいくつかの企業を見学した中で出会ったのが中田製作所。現場を見てものづくりに興味を持ちました。単位加工というスタイルが面白いと思ったんです。ただ一種類のものを作るのではなく、さまざまな部品を生産している点に魅力を感じました。
     卒業したのは商業高校なので、機械の操作など専門的な知識も技術も全くありませんでした。入社後は、まず検査室で検査機器の使い方や図面の見方などを、実務をふまえて修得。専任の教育担当として再雇用されているOBの職人さんが、機械の操作方法などをつきっきりで指導してくれ、2年近くかけて技術を学んでいきました。

    ─ 日ごろはどんな仕事をされていますか?

     製造業で使われる装置の保守、試作、不合格品の確認などに関わる精密機器の部品を作っています。今は切削加工機オペレーターとして、金属を削り図面通りに部品を仕上げる業務を担当。0.001ミリ単位で調節しながらパーツを削り出します。機械で調整はできますが、勘や経験が頼りになる部分も多いです。
     心掛けていることは、加工前に図面をしっかり読むこと。図面を頭に入れ、注意するべきポイントを洗い出し、失敗しないように頭の中で段取りをします。これは先輩から教わったことです。以前と比べると、気をつけるべき箇所や変形の出方、難易度などが図面からイメージできるようになってきました。製品は一品一用のパーツがほとんどで、過去に事例がないことも多いです。形状が同じでも材質が違うと注意する点が変わり、同じ感覚で取りかかると失敗することも。毎回違うリスクを予見して回避することが要になります。図面通り、自分が描いたイメージの通りに最初から最後まで進むと手応えがあります。目標時間を決めて向かうようにしているので、達成できるとうれしいですね。本当に面白い仕事だと思います。

先輩たちに導かれ、失敗も成功も経験に

  • ─ 仕事で大切にしていることを教えてください。

     工程が多く複雑なので、一つのものを作る作業が自分一人では完結しないことが多いんです。そのため周囲への気遣いなくしては作業が順調に進みません。気を抜くと道具や機械が汚れるし散らかるので、次に使う人や周りの人を意識してきれいにするよう、先輩にも言われてきました。加工のやり方が悪いと無駄に機械や作業場が汚れるので、細かな注意を忘れないようにしています。実は片づけられないタイプで、プライベートでは散らかしがちなんですけどね!
     とにかく先輩の話を聞くこと、真似をすることで技術力を上げていこうとしています。今は目の前の作業に集中することに手一杯で、手掛けた部品が何になるかまで考えが回らないんですが…。

    ─ 職場環境について教えてください。

     先輩たちはみんな話しやすい人ばかりで、年齢が近い人が多いこともあり気軽に相談できる雰囲気です。困ったときにはすぐ聞けますし、冗談っぽい感じでかまってもらったり、叱ってもらったりしながら育てられていると思います。頭ごなしに怒られることはなく、「作業のここが悪い」「こうやって改善したらミスしないはず」「自分が失敗したときはこうだった」など、具体的に言葉で説明してくれますので、注意されても落ち込むことはあまりないですね。どうやって対策して改善できるか、自分なりに考えて向上していくだけです。
     仕事に徐々に慣れてきて、意見を言えるようになってきました。先輩と意見をやりとりし、アドバイス通りにすることもありますが、「やっぱり自分の考えでやりたい」と主張したら提案通りにやらせてもらえる事もあります。それで失敗することもあるけど、その都度どこが悪いのかしっかり教えてもらえるんですよね。どんなことも経験させてもらえる幅があって、トライ&エラーの積み重ねで成長できる職場だと思っています。


  • 先輩からのアドバイスを受けながら作業を進めます。

  • 「整理整頓」を心がけ丁寧に工具を取り扱います。

  • 製品を加工する機械の微調整。

地元に根を張り幅広く活躍できる人間へ

  • ─ プライベートはどのように過ごしていますか?

     車が好きで、休日はドライブに出掛けたり、イベントや買い物などに行くことが多いですね。松江市などに足を伸ばすこともあります。
     スポーツも好きなんです。地元で野球とバレーボールのチームに参加しています。バレーはママさんバレーのグループに入れてもらっていて、男性も数人いますが主婦が中心。わきあいあいとしたムードで、町内の大会に出ることもあります。野球は20?40代の人が参加しているチーム。出雲市の大会に年2回出場しています。仕事で疲れているときほど、スポーツで体を動かすようにしています。気持ちの切り替えになるし、ぐっすり眠れてしっかり回復できるんです。
     また、小学生の頃から子どもの和太鼓のグループに所属しています。今はその大人のチームで演奏しています。年齢層が幅広く、障がいのある方も一緒に楽しんでいます。長くやっているので、最近は新しく入った団員の指導にあたることも増えてきました。イベントに出ることが多く、特に秋は祭りシーズンなので忙しいですね。
     釣りも趣味の一つ。車に釣り道具を乗せていて、休みの前は退勤後に友達と集まって夜釣りをします。夜遅くまでしゃべったりわいわいと過ごしています。新鮮な魚が食べられるので家族は喜んでくれますね。イカぐらいなら自分でさばけますが、魚は難しいので母におろしてもらっています。
     趣味の時間は仕事のモチベーションや時間管理にもつながっています。いろいろな人と出会えて関わりが持てるので、このまま地元に残って続けていきたい思っています。

    ─ 将来のビジョンを教えてください。

     いろいろな機械を勉強してできることを増やしたいです。もっと高度な部品の担当を任されるようになることが今の目標。設計などまったく違う部門にも挑戦したいです。これからは後輩を指導する機会も増えてくると思います。現段階ではまだ同じ部署には後輩がいないので、他部署の新入社員に声をかけてコミュニケーションを取るようにしています。休憩中に趣味の釣りの話などで盛り上がったりしています。私自身が先輩に本当によくしてもらったので、指導にあたるときは同じように接したいです。今はとりあえず、自分の業務のスキルを磨いて、指導にあたるときには、しっかり説明できるようになっていくことを第一にしています。


  • 仕事終わりでも時間が合えば地域の野球チームで汗を流します。

  • 自慢の愛車と一緒に撮影。

  • 休日には友達と連れ立って釣りに出かけたりもします。

  • 有限会社中田製作所

    お客様のニーズに的確に応える為の「結果」にこだわる事はもちろん、若い会社だからこそ出来る「プロセス」を決して固めず柔軟にして、あらゆる角度からアイデアを見出しながら変化させていき「精度」「コスト」への意識を常に保ちながら、「ものづくり」に取り組んでおります。
    また、昨今の各種技術水準発達に伴った教育にもより一層の力を注ぎ、時代の変化を確実にとらえた対応が出来る体制づくりを目指しております。