山陰合同銀行

My Life is... #54

#54 株式会社ハピネライフ一光 近藤裕昭さん

#54 株式会社ハピネライフ一光 近藤裕昭さん

落ち着いて長く続けられる仕事

  • ─ 現在の職場に入られたきっかけは?

     30代前半までは、その時々に「やってみたい」と興味を持ったさまざまな業界に挑戦してきたので、大工からレンタルビデオ店の店員、雑貨の卸業、リフォーム会社の営業など、幅広い仕事を経験してきました。その中で、一度、地元である米子を離れて他都市で暮らしていたこともありますが、「やっぱり住み慣れた土地が一番」だと、米子に戻ってきました。30代も半ばになった時に「そろそろ落ち着いて長く続けられる仕事に就こう」と思い、介護の資格を取って福祉の世界に入りました。

    ─ 仕事内容を教えてください。

     最初はデイサービスで介護士として働いていましたが、利用者の方々の様子を見ていて介護予防の大切さを痛感し、体の仕組みや運動の仕方を勉強するようになりました。そして、フィットネストレーナーの資格を取得し、3年ほどしてから運動指導やリハビリを担当するようになりました。自分の指導で利用者の方の運動機能が回復したり、いい状態を維持されてお元気でおられる姿に「よかった」とやりがいを感じていました。
     平成25年から白鳳の配属となり、当初はデイサービスで運動指導をしていましたが、平成28年に施設長となって、入居・退居に関わる全般の業務や建物の保守・管理、高齢者向け住宅とデイサービスの運営、自治体活動への参加など、多岐にわたる業務をこなしています。責任は大きくなりましたが、入居者の方々の暮らしやすさやスタッフの働きやすさを考えて、「次はどんな風に改善しよう」といつもアイデアを練っているのは楽しいです。

オンリー1でナンバー1の施設を目指す

  • ─ 仕事で心がけていることは何ですか?

     「常に新しいことをする」「同じことでもバージョンアップさせる」ということを心がけています。福祉の仕事を“サービス業”だととらえているので、昨日と同じサービスを提供するのはお客様に対して失礼だと思っています。同じサービスにならないように、少しでも改善したり、精度を高めたりして、常に上を目指すようにしています。
     そのために、同業種だけでなく他業種にもアンテナを張り、飲食店でのサービスの仕方を見て学んだり、家具店でインテリアの配置をチェックしたりして、施設運営にフィードバックさせています。少しずつ変えているので、利用者の方から「だんだん変わっているね」と声をかけてもらえると「見てくれているんだ」とうれしくなります。利用者の方もスタッフも、毎日同じことの繰り返しだと慣れてしまいます。新しい刺激があることで、日々の喜びやモチベーションの維持につながると考えています。

    ─ 現在の職場のいいところを教えてください。

     老人ホームなどの高齢者施設は閉鎖的なイメージを持たれている方も多いと思いますが、白鳳は分かりやすく説明すると、60歳以上の方ならどなたでも住める「高齢者向けのアパート」です。なので、町中にあるほかのアパートと一緒で、住民を訪ねて誰でも入ってきてもいいですし、入居者の方もお元気な方は自由に出掛けて、買い物や旅行を楽しまれたりしています。介護度の高い方もいらっしゃいますが、サービス付きなので安心して過ごしていただけますし、週に1回は移動販売車が来るので気軽に買い物を楽しんでいただけます。ご家族やヘルパーさん、ボランティアの方など、たくさんの方に関わっていただけるオープンな施設です。
     人が年老いて、生活するのに誰かの手が必要になるのはとても自然なことだと思います。福祉の仕事はこれからますます必要とされる業界ですが、同じことをしていては、いつか時代のニーズと合わなくなってしまいます。この会社は、スタッフの「こんなことをしたい」という提案に真摯に耳を傾けてくれるので、いろいろなことにチャレンジすることができます。会社の「スタッフ一人ひとりを育てたい」という気持ちが伝わってきて、こちらもその想いに応えたいと働く意欲につながっています。これまでに、施設内の部屋の大規模なリフォームを提案し、そのアイデアを採用してもらって、入居者の居住性をアップさせることができました。
     今後も、入居者の方の暮らしやすさや安全面を確保しながら、スタッフの働きやすさも考慮したチャレンジを絶え間なく繰り返し、この地域で「オンリー1であり、ナンバー1である」施設を目指していきます。


  • 予定や連絡事項の確認中

  • スタッフと施設の点検

  • 入居者の方と談笑しながら散歩中

年齢を感じさせない格好いい大人になりたい

  • ─ プライベートなことを教えてください。

     妻と今年7月に1歳になる息子と3人で暮らしています。既に独立した22歳の娘もいて、娘は米子市内で一人暮らししています。娘とは訳あって離れて暮らしてきたので、なかなか打ち解けられない時期もありましたが、18歳になったくらいからSNSを通じてやりとりするようになり、今では普通の親子以上に仲良くしています。娘も弟に会うと、うれしそうにニコニコと笑っています。
     休みの日や仕事から帰った後は、今は子どもの世話を中心にしています。仕事柄、オムツ替えや食事を食べさせるのは得意なので、妻に比べたら短い時間ですが、できるだけ育児に参加するようにしています。一人暮らしが長かったので料理や掃除などの家事もそつなくこなせますが、掃除は掃除機にゴミが溜まっていく様子を見るのが楽しくて、つい長くなってしまい、妻に叱られるため、あまり長くならないように注意しています。
     息子の出産に私も立ち会いました。陣痛に耐える妻の姿に「どうしよう」とうろたえるばかりで、「出産ってこんなに大変なんだ」と衝撃を受けました。息子が無事に生まれた時には自然と涙がこぼれていました。長男誕生の喜びと同時に、「女の人ってすごい。女性にはかなわない」と思いました。以前は涙腺が詰まっているのではないかと思うほど泣かない人間でしたが、子どもが生まれてから涙もろくなって、高熱で真っ赤な顔をしているのに私の顔を見てニコッと笑ってくれたりすると「なんて健気なんだ」と涙が出てきます。男の子なので、これからいろいろなことを一緒に経験して、わんぱくでもいいからたくましく育ってほしいです。

    ─ 将来のビジョンを教えてください。

     今は家族で肩寄せ合いながら小さなアパートで暮らしていますが、お互いの存在や動きがよく分かるので気に入っています。大工の経験もあってDIYが得意なので、現役を引退する頃に、少し手直ししたら住めるような小さい家を買えたらいいなと考えています。
     そして、いつかは孫もできるかもしれないので、息子や孫に「一緒に遊びたい」と言ってもらえるような、格好いい大人になりたいですね。そのために、トレーニングして体力を維持しておかないといけません。年齢を増すごとにどんどん格好よくなっている氷室京介さんみたいな大人になるのが目標です。


  • 造園業者からアドバイスをもらいながらDIYで施工した坪庭

  • 長男の沐浴タイム

  • 趣味のDIYで施設の玄関灯も作成しました

  • サービス付高齢者向け住宅「白鳳」

    ハピネライフ一光では「高齢者福祉・介護の総合サービス事業として、全ての人々が快適に過ごせる社会創りに貢献」という理念のもと、米子・松江をいつまでも安心して住み続けられる街にすることを目指し、米子市皆生温泉にサービス付き高齢者向け住宅の「白鳳」を展開しています。 白鳳では、訪問介護、デイサービス、小規模多機能型居宅介護を併設しています。入居者お一人おひとりの状態にあった介護サービスをご利用いただけます。施設には天然温泉の入浴施設もあり、ご入居されている方はいつでもご利用いただけます。