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My Life is... #38

#38 スペシャリスト 島根県 地域振興部交通対策課 陰山透

#38 スペシャリスト 島根県 地域振興部交通対策課 陰山透

東京で暮らしていたからこそ分かる島根の良さ

  • ─ 島根県庁に入られたきっかけは?
     私は出雲市斐川町で生まれ育ちました。東京の大学を卒業して就職活動を行う際、このまま東京へ残るか、島根へ帰るか迷いました。島根へ戻ろうと決めたきっかけは、帰省したときに近所を散歩していたところ、青々と広がる田んぼの風情を見て「島根はいいところだなー」とあらためて思ったことだったように記憶しています。この先、何十年と生活していく上で、自然があり、暮らしやすい島根を選んだことに間違いはなかったと今でも思っています。
     また企業勤めか公務員かでも迷いました。採用説明会に参加した時、島根県人事課の方に「今、採用人数が少ないからこそ1人で受け持つ仕事は大きく、やりがいがある!」と言われ、他の企業よりも仕事にかける思いや熱意が伝わり、県職員を選びました。

    ─ 仕事内容を教えてください。
     最初は隠岐支庁の水産局で、漁港関連工事の入札事務や漁港の維持管理といった業務を担当しました。次は東京へ4年間、出向しました。前半の2年間は地方公共団体金融機構へ、残りの2年間は総務省自治財政局への出向でした。その後、本庁の地域振興部市町村課へ異動となり、この4月から地域振興部交通対策課の所属となりました。主に、離島航路や生活交通バス等の維持に向けた支援施策の担当をしています。
     また「若手職員政策提案制度」による「しまねの広報力アップ検討グループ」に所属し、リーダーも務めています。この検討グループではソーシャルネットワーキングサービス(SNS)に注目し、どのようにしたらより効果的に島根県の広報ができるのかを検討しています。例えば、ドローンや、360度方向を撮影できる球体カメラなどの新しいツールを使用した魅力あるコンテンツの作成や、多くの職員が広報活動でSNSを活用できるようにSNS利用の底上げを図るセミナーを開催する、というようなことを検討しています。そのために、SNSの活用を積極的に行っている自治体にアンケートをとったり、ドローンを活用している企業に話を聞きに行ったりしているほか、球体カメラを購入して動画を撮影したりといったことを行っています。それらを提案として取りまとめて、知事に発表する予定です。

アイデアは人と関わりつながることでひらめく

  • ─ 仕事で心がけていることは何ですか?
     仕事をしていく上では、既存の発想や意見が多く、目新しいアイデアがなかなか生まれないこともあります。そういう時でも前例にとらわれず、できるだけ新しい発想で仕事に取り組むように心がけています。アイデアを考えるときは頭を真っ白にして常にゼロベース。そして、時にはあえて突拍子もないことを言うように心がけています(笑)。
     また、最近は仕事だけでなくプライベートでも、メールやLINEなどデジタルなやり取りが多くなりました。そこを、できる限りアナログに対面で話をするようにしています。なぜなら会話のキャッチボールをする中で、新しい発見やアイデアが生まれることがあるからです。一見、自分はとっつきにくいと思われがちですが、割りと社交的だと思っています(笑)。
  • ─ 県庁の良いところを教えてください。
     庁内では「働き方改革」が進められています。最近では新しい試みとして、タブレットを使って遠方の事業所とサテライト会議なども行っています。それにより、長距離の移動時間や交通費のカットにもつながっています。
    そのほか、ボランティア休暇を活用して、課外活動や行事などに参加する方も多いです。

  • デスクワーク風景。

  • 上司との打合せ風景。

  • 360度方向を撮影できるカメラ。

夢はセパタクローで地域振興を!

  • ─ プライベートのことを教えてください。
     妻と2歳の息子がいます。本庁から近い宿舎で暮しているので、昼休みは帰宅して昼食をとっています。休日に食べ歩きをしたり旅行へ行くなど、家族の時間を大切にしています。
     また大学の頃から「セパタクロー」という球技を行っています。セパタクローとはネットをはさんで、足や頭などを使ってボールを相手コートに返し合う、バレーボールに似た競技です。はじめは誰もが「絶対できないでしょ?」と言いますが、やってみると意外と出来るようになり、練習した分だけ上達し、楽しくなっていきます。現在「松江セパタクロークラブ」を立ち上げ活動中。クラブでは週に2回練習を行い、家では毎日、筋トレやストレッチを行っています。今年5月に開催された全国大会では3位に入賞しました。
     まだまだマイナーなセパタクローですが、今後もセパタクローを広め、競技人口を増やしていきたいです。

    ─ 将来のビジョンを教えてください。
     プライベートで行っていることを生かして仕事につなげられたらと思います。夢は、バスケットボールの「島根スサノオマジック」のように、スポーツを通した地域振興をセパタクローでも行うことです。今は「仕事=行政」「趣味=セパタクロー」ですが「仕事×趣味=行政×セパタクロー」となることが理想です。
     今、県職員となり11年目。得意分野が特化できるように、幅広い分野の勉強をしたいと思っています。例えば、土木のことを行うのに土木のことだけ勉強していればいいという問題ではなく、工学や法律、経済などさまざまなことを知りながら、本題に取り組まなければなりません。その土台の知識や経験を積むために、積極的にセミナーなどにも参加しています。勉強や経験を積み重ね、問題解決ができるスペシャリストを目指します。

  • 試合(セパタクロー)でのアタックシーン。

  • 試合(セパタクロー)にてチームメンバーとの作戦会議シーン。

  • セパタクローの新潟大会表彰式にて。一般の部3位入賞。

  • 島根県

    島根県では「子育てしやすく活力ある地方の先進県しまね」の実現に向けて、①産業の振興・雇用の創出、②「結婚・出産・子育て支援の充実」、③「移住・定住の推進」、④「中山間地域・離島対策」の4項目を基本目標に掲げ、市町村との連携を図りながら、県民の総力を結集して全力で取り組んでいます。
    交通対策課では、県内の航路・航空路線及び地域生活交通の維持・充実に向けた支援施策や、交通安全対策などを実施しています。
  • 島根県