山陰合同銀行

My Life is... #31

#31 楽しく明るく元気に 中浦食品株式会社 大山パーキングエリア 店長 石津善子

#31 楽しく明るく元気に 中浦食品株式会社 大山パーキングエリア 店長 石津善子

“パートのおばちゃん”から店長へ

  • ─ 現在の職場に入られたきっかけは?
     独身時代に10年ほど中浦食品の松江支社で事務として働いていましたが、結婚して長女の出産を機に28歳で退職しました。もともと仕事が好きで、夫も私がいろいろなことに挑戦するのを応援してくれる人だったので、子育てをしながらカイロプラクティックの資格を取りました。18年ほど前に夫の実家がある伯耆町に戻ってから、溝口駅前に自分の店を持って施術師として忙しくしていましたが、義父の介護などを理由に3年ほどで店を閉めました。義父を見送ってからどうしようと思っていた時に、大山PAの求人チラシを見たのがこの職場に入ったきっかけです。
     そのチラシに、松江支社で働いていた時にお世話になった上司の方の名前があり、その上司の方とは仕事終わりに将来の夢を語り合ったり、結婚式にも出席していただいた職場の良き仲間だったので、不思議な縁を感じました。家族に相談すると、娘と息子から「お母さんは働くのが好きなんだからがんばって」と背中を押されて、平成20年10月から最初は4時間のパートで入社しました。

    ─ パートから店長職に就かれたのですね。
     まさか店長までするとは思っていませんでした。4時間から8時間の勤務になって、正社員に採用されてすぐの平成26年7月から店長になりました。「店長に」と言われた時はとても驚きましたが、“パートのおばちゃん”から店長になるのもおもしろいなと。女性が働きやすく、お客様にも快く利用していただける店にしたいという思いがあったので、自分ができるところまでやってみようと、引き受けました。

優先順位をつけて家庭と仕事を両立

  • ─ 仕事で心がけていることは何ですか?
     従業員が女性ばかりなので、女性が家庭と仕事を両立できるようにサポートしています。従業員には「2つのことを一度にしようとしても両方は手に入らないよ」といつも話しています。仕事が忙しい時には家族に何か我慢してもらわないといけない、逆に家庭や家族に何かあった時は仕事の時間を制限する必要が出てくる。従業員の話をよく聞いて、その人にとって今大事にすべきことは何なのかを確認し、会社として協力できることはするようにしています。私も家庭と仕事を両立してきて、その苦労がよく分かるので、がんばっている人はその努力を認めてあげて、女性が輝ける職場になるよう心掛けています。
  • ─ 家庭と仕事を両立するコツは?
     大事なことの優先順位をつけて、家庭でも職場でも協力してもらえるような自分になることです。仕事で忙しい時は、子どもたちに上から目線で言うのではなく、きちんとお願いする。でも、言わないといけないことは厳しく言う。子どもたちには小さい時から自分の食器は自分で洗うよう習慣づけていて、2人とも料理も作ってくれたのでずいぶんと助けられました。家族の協力があったからここまでやってこられたのだと思います。
  • ─ 会社のよいところを教えてください。
     アットホームな雰囲気で、人を大事にするところです。年1回は社員旅行があり、今年は70周年を記念して宮古島に行ってきました。大山PAのスタッフや取引先の人たちとバーベキューも定期的に行って、お互いのことをよく理解し合って普段の業務もスムーズに行えるように親睦を深めています。

  • スタッフとの打合せ風景。

  • 店長として、バックオフィスで事務作業をすることが多い。

  • 会社設立70周年の社員旅行で宮古島にて。

眠っている人材を発掘したい

  • ─ プライベートのことを教えてください。
     夫の実家が道路拡張のために立ち退かなくてはならなくなり、同じ集落内の別の場所に、若い頃からあこがれていたヨーロピアン調の家を建てました。今は2人の子どもたちが独立して、夫と私、3匹の猫たちとその家で暮らしています。猫たちは犬猫譲渡会から引き受けた子たちです。私も、捨て猫の里親など自分のできることから参加して、飼い主のいない犬猫を減らす活動に協力していけたらと考えています。

    ─ 将来のビジョンを教えてください。
     仕事に情熱を持って取り組んでもらえる人材を発掘していきたいです。今は子育てや介護で長い時間働けないという女性も、数年後には状況が変わってきます。また、学校生活に馴染めなくて不登校になった子どもたちも、働くことで自信が持てるかもしれません。そういう眠っている人材が活躍できる場所を用意してあげられたらと思います。
     仕事が終わってからの楽しみは、全国のおいしい日本酒を飲むこと。純米酒が好きなので、いつか地酒を巡る旅に出たいですね。店長としての目標が達成できて、自分の時間がつくれるようになったら、娘が三味線を弾けるので、私も義母が残した三味線を練習して、娘と連れ弾きしたいです。

  • 自宅外観。昔から憧れていたヨーロピアン調の自宅は、雪とのコントラストもお気に入りのひとつ。

  • 自宅での晩酌にて。

  • 自宅で飼っている愛猫たち。愛猫と過ごす時間は癒しのひと時。

  • 中浦食品株式会社

    創業より300数余年、郷土の特産品づくりで街づくりを基本理念に、食品に携わる企業として山陰の食文化の発信に努めてまいりました。発売50周年となる安来節をモチーフにした「どじょう掬いまんじゅう」や境港の名物である「松葉がに」など、山陰各地の特産品を取り扱っております。また、山陰の玄関口である駅構内や空港、高速道路のお土産品店・量販店・弊社直売店にて、お客様を日々お待ちしております。
  • 中浦食品株式会社