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My Life is... #21

縁結び 松江市役所 観光文化課 観光係 係長 井川浩介

縁結び 松江市役所 観光文化課 観光係 係長 井川浩介

Uターンをきっかけに民間から自治体へ

  • ─ 松江市役所に入ったきっかけを教えてください。
     松江の高校を卒業後、大阪の大学へ入り、そのままゼネコンに入社しました。大学では都市計画の勉強をしていたので“まちづくり”をやりたかったのですが、実際仕事に関わると、マンションの建設現場で夜通し現場を指導する日々。今から思えば下積み時代だったとは思いますが、思い描いていた仕事と違っていました。「計画されたことをただ造るのではなく、計画をする側の仕事がしたい!」と考えを巡らせていた時に、地方なら「地方自治体」で“まちづくり”ができるんじゃないかと思ったのです。ちょうどその頃、松江市内では県立美術館建設などの大きなプロジェクトが進行しており、平成6年に松江市で技師の採用試験があり合格し、平成7年に地元の松江市役所に入りました。

    ─ どんな仕事をしていますか?
     松江市役所に入庁後は、下水道や都市計画の仕事をしていました。観光部局に所属してからは、これまで「松江開府400年祭」や、出雲大社「平成の大遷宮」に、そして平成27年の「松江城国宝化」といった節目の事業に関わってきました。その中で、「松江開府400年祭」の時には、オペラ歌手の錦織健さんに出演していただいたご縁でフロッグマンさんと繋がり、「小泉八雲の怪談アニメ」や「鷹の爪団のSHIROZEME in 国宝松江城」などの観光プロモーションを一緒に取り組むようになりました。また、「松江怪談談義」や「怪し会 八雲」では怪異蒐集家の木原浩勝さんや声優の茶風林さん、さらに、松江城国宝化によってお城好きで有名なロンドンブーツ1号2号の田村淳さんと繋がり、皆さんに松江観光大使として松江のPRにご協力いただいているところです。本当に良いタイミングで事業に関わり、その中でさまざまな人とのご縁が結ばれ、皆さんのご協力を得ながら松江をPRしています。
     来年2月から約1カ月間開催する「まつえ食まつり」は15回目の開催となり、「暖談ごちそう市場」や「かに小屋」なども多くの方に認知されてきました。もっと観光誘客につなげられるように、堀川遊覧船の“コタツ”に入って松江名物の温かい「蒸し寿司」を食べていただく「松江堀川グルメ船」など、新たな取り組みにもチャレンジする予定ですので、松江のごちそうを味わいに、ぜひお越しください。

最大限の良い内容をもって仕事に挑む!

  • ─ 仕事で心がけていることは?
     仕事をするのであれば、最大限良い仕事をするように心がけています。とことんやりたいと思うのは、技術屋の血ですかね(笑)。プロモーションも一緒だと思っていて、やるなら一番良いデザインのもの、そして効果が最大限発揮できるタイミングで広告を打つなど、同じお金をかけるのであれば、最大限の効果がないと“もったいない”と思うのです。
     それと、なるべく関係者を多くして意見を聞くようにしています。自分が「こうだ!」と思っていても、それが良いとは限りません。見ていただいたり、喜んでいただくのはお客様や観光客の方。皆様が喜んでいただくためには何が必要なのかを皆で考えて仕事をするように心がけています。
  • ─ 松江市役所の良いところを教えてください。
     これまでの仕事もそうですし、自治体国際化協会に3年間派遣され、そのうち2年間を北京事務所で働かせてもらうなど、いろいろな経験をさせてもらったことです。その時々の上司の理解もあったのだと思います。予算要求を承認していただいたり…。例えば「鷹の爪団のSHIROZEME」を開催した時も『よく、ユニークなイベントを自治体主体でできますよね?』と言われましたが、当然、上司を説得するためには武器…いや書類を(笑)を揃える必要があります。松江市は観光を主要な産業と据えているので、観光はユニークな事業を実行しやすいのかもしれません。もちろん、やるだけじゃなく効果も求められるのでプレッシャーもありますけどね。

  • 観光と言えども、企画書や予算資料など、デスクワークにかかる時間も多い。

  • 職員との打合せ風景。

  • 大阪MBSラジオ収録時に。(フロッグマンさん(手前)とヤマヒロさん(左))

子どもたちに誇れる“まちづくり"を目指す!

  • ─ プライベートはどう過ごしていますか?
     妻と6歳の娘と3人暮らし。旅行が趣味で、今年は家族で沖縄へ行きました。先日は、妻が好きなPerfumeのコンサートに大阪へ(笑)。付き合わされた格好ですが、セットや演出がすごく良かったですよ!子どもが小学校に上がる前にもう1回、旅行へ行きたいですね。実は松江市役所に入る前に、ヨーロッパやモロッコなどをバックパッカーとして約2カ月間、旅をしたことがあるので、根っからの旅行好きだと思います。先日は大山登山に行ってきました。子どもが途中でギブアップすると思っていましたが、頂上まで登ってビックリ。おやつに釣られたのかもしれません(笑)。

    ─ 将来の夢を教えてください。
     子どもが女の子なのですが、なるべく嫌われないようなお父さんになりたいですね(笑)。松江開府400年祭の時から子どもを松江城に連れて行ったり、イベントに連れ出しています。なんとなくでいいので、子どもに「お父さんの仕事ってすごいな!」って思ってもらえるような仕事をしたいなと。その延長として自分の子どもだけではなく松江の子どもたちが、生活の中でさまざまな体験をすることで松江の良さを理解し、松江に愛着をもち、住み続けたいと思って欲しいですね。
     自分は子どもの頃に「松江って何にもないじゃん!」と思っていて高校を卒業後、大阪に出ました。それがUターンをして戻ってからは、子どもと一緒に山や海へ行ったり、冬はスノーボードへ行ったりしています。観光地としても良いところですが、近くに大自然があり、いつでも遊びに行けるところも松江の良さだと思うのです。ワンポイント的に県外へ出て行く時期があったとしても、将来は住み続けたいとか、他の友達に松江ってこんな素敵なところなんだよって誇れるような“まちづくり”をしたいと思ってます。

  • 職場の観光チームで出場した「松江しんじ湖温泉グルメリレーマラソン」

  • 知人の結婚式用のお祝いメッセージ収録時の様子。仕事もプライベートもとことん!

  • 大山登山時、山頂にて。

  • 松江市役所 産業観光部 観光文化課

    松江市観光文化課は、松江市の主要産業の一つである「観光」のうち、国内観光を中心にした業務を担当しています。春の「武者行列」、夏の「水郷祭」、秋の「水燈路」、冬の「食まつり」に代表される観光イベント、「国宝松江城」「茶の湯文化」「怪談」「神話」などをテーマにした観光プロモーション、武者などによる“おもてなし”や“まちあるき”の充実などによる受地対策、観光統計の収集・分析やコンベンション誘致などに取り組むことで、観光誘客と宿泊客の増加による観光消費の拡大と地域の活性化を目指しています。歴史と文化、自然の豊富な国際文化観光都市・松江に、ぜひお越しください。
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