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2019/10/16

車の買い替え、ベストなタイミングは?3つの見極めポイントと注意点

車の買い替え、ベストなタイミングはいつ?
(写真=Fotolia)

車を持っている方は、買い替えタイミングで悩むことがあるでしょう。走行に支障が出るまで乗り続けたほうが「お得」なのか、それとも買取価格が高いうちに売却して次の車を購入したほうが「賢い」のか、その判断は簡単ではありません。
この記事では、お得に賢く車を買い替えるために知っておくべきことを紹介します。また、売却の最適タイミングも解説します。
納得のいく買い替えができるようにポイントをおさえましょう。

現代の車は以前に比べて製品寿命が格段に長くなっているので、メンテナンスをしていれば10年以上乗り続けることができます。
しかし、日本自動車工業会の2017年度乗用車市場動向調査によると、車の平均保有期間は7.0年となっていることから、多くの人は7年ほどで買い替えていると考えられます。
いくら性能がよくなった車とはいえ、それくらいの年数が経つと故障も発生しますし、ライフスタイルに合わなくなってきます。そこで、ベストな買い替えのタイミングは次の3つになります。

  • 【タイミング1】車検の前
  • 【タイミング2】同じ車種のモデルチェンジ前
  • 【タイミング3】ライフステージの変化

賢く買い替えするために知っておくべきこと

また、タイミング以外にも検討したいことがあります。買い替えで損をしないかどうかを考えるためには、買い替えタイミングと合わせて次の2点を確認しましょう。

  1. リセールバリューはどのくらいか
  2. 修理費用やメンテンナンス費用が高額にならないか

リセールバリューとは、所有している車を売るときの売却価格(中古車店にとっての買取価格)のことです。
車は、年月を経るごとに価値が下がりますが、一定割合で下がるのではなく、時期によって買取価格が急落することがあります。リセールバリューが急落する前に売却することが1つめのポイントです。

また、車を安全に走らせるには定期的なメンテナンスや故障修理が必要です。年月を経るごとに修理箇所が増えたり、重要部品が壊れたりするので、メンテナンス費も修理費も高くなります。そうなる前に売却することが2つめのポイントです。

車の買い替えは車検の前がおすすめ!
(写真=Fotolia)

ここからは、買い替えにおすすめの時期について、詳しく解説していきます。

最初のタイミングは車検の前です。新車で購入すると、最初の車検は3年後にやってきます。以後、2年おきに車検を受けることになります。車検タイミングごとの買い替えの特徴を解説します。

2回目の車検前(3~4年目)

新車で購入して1回目の車検を受けた車を、2回目の車検の前に買い替えるメリットは、リセールバリューの高さです。高値で引き取ってもらいやすくなります。

ただし、モデルチェンジには注意が必要です。モデルチェンジで同じ車種の新型が出ると、たとえ発売から3~4年目であってもリセールバリューが急落してしまうことがあります。

これは、「マイナーモデルチェンジ」と呼ばれる、見かけは同じでも装備や機能のモデルチェンジがあった場合でも同じです。そのため、もしいずれ買い替える前提で新車に乗る際は、自動車情報誌やウェブサイトをチェックしておくと良いでしょう。

3回目の車検前(5~6年目)

3回目の車検前になると、そろそろメンテナンスだけでなく修理が必要になり始めます。その前に買い替えるのは賢い選択といえるでしょう。
ただ、特別保証について注意してください。
自動車メーカーによっては、新車に3年間の一般保証と5年間の特別保証をつけています。そのため、2回目の車検が終わった時点で特別保証は切れています。特別保証があるかどうかはリセールバリューを左右するので、慎重に判断する必要があるでしょう。

4回目の車検前(7~8年目)

4回目の車検前に買い替えるメリットは、修理費がさらに高くなる前に手放せることです。7~8年目になると、そろそろ大きな故障が発生しはじめ、その修理費は高額になります。

高いお金を支払って修理するなら「乗りつぶす覚悟」が必要になるかもしれません。その車にそれほど長く乗りたいと思っていない場合、「大きな修理が必要になる前に売却したい」と判断することができます。車の保有期間が平均7年なのは、このような心理も影響しているのでしょう。

また、古い中古車は、買取業者にとって輸出しづらいので、業者側から見ると買取価格を高く設定できません。

7回目の車検前(13~14年目)

13~14年目になると、修理のための部品が入手しづらくなるので、修理費がさらに高額になったり、修理期間が長期化したりします。13~14年目の車は、生活に支障をきたす可能性があります。

また、この年式になると、よほどの人気車でない限りリセールバリューはありません。中古車店から「無償なら引き取る」と言われてしまうかもしれません。さらに、ガソリン車は13年を経過すると自動車税が上がります。13年以上保有する場合は、こうした点にも注意する必要があります。

もうひとつの賢い売却タイミングは、上でも少し触れたモデルチェンジの前です。

モデルチェンジが実施されると、旧型モデルのリセールバリューが急落することがあります。売却タイミングが数カ月ずれるだけで買取価格が大きく変わることも珍しくありません。ディーラーではそのことを見越して、新車を購入した顧客にお得な買い替えプランを提案することがあります。モデルチェンジ後の車を購入することを条件に、旧型モデルの車を市場より高く買い取るのです。

新型モデルの魅力が高まっていれば、買い替えプランは賢い選択といえるかもしれません。

ライフステージの変化も買い替えのタイミングになる
(写真=Fotolia)

車の買い替えでは、自身や家族のライフステージにも注目してください。子供が増えれば大きな車が必要になりますし、子供が独立すれば維持費が安い小さな車のほうが利便性が高くなるかもしれません。また親や祖父母の介護が必要になれば、乗り降りが楽な車が必要になるでしょう。

先ほど紹介した車検やモデルチェンジのタイミングを考慮した買い替えは「お得さ」を重視していますが、ライフステージを考慮した買い替えは「必要性と用途」を重視します。

ただし、「お得さ」と「必要性と用途」のどちらかしか選べないわけではありません。例えば、そろそろ車検の時期が到来するというタイミングで、「来年子供が産まれるので、車検前に買い替えよう」と判断することは「賢い」といえるでしょう。うまくタイミングを合わせることができれば、ライフステージの変化がある場合もお得な買い替えが可能です。

お得で賢い買い替えタイミングは、年単位だけでなく月単位でも訪れます。1年の中でも、買い替えに向いている月とそうでない月があります。

新車ディーラーや中古車店は年1回、決算セールを行います。決算の前に売上高を伸ばしたいので、買取価格を高めに設定し、販売価格を安くすることで買い替えを促すのです。

特に、自動車業界では3・9月に決算セールや半期セールを行うことが多いので、その前に営業担当者にコンタクトを取り、絶好の買い替えタイミングを聞き出してみてはいかがでしょうか。

車は高価な買い物なので、買い替えはしっかりタイミングをはかって「お得に」「賢く」したいものです。そのためには、車検、モデルチェンジ、ライフステージ、自動車税、修理費、決算セール月などを総合的に検討する必要があります。

中古車市場は値動きが激しいので、高値で売れるタイミングを逃さないようにしてください。