My Life is... #01

ものづくりはデザイン 佐古悠太 今井印刷株式会社

ものづくりはデザイン 佐古悠太 今井印刷株式会社

この秋、ローカル色豊かな”駅旅”ガイドブックを刊行。

  • ─ 新刊『山陰駅旅』ができるまで
     今井印刷は山陰をコンテンツにした出版物をこれまでいくつも発行していますが『山陰駅旅』を刊行したのも、山陰の魅力をもっといろんな人に知ってほしいという思いからはじまっています。取材スタッフは地元の鉄道マニアの有志6名で、駅や鉄道への熱意あふれる方ばかり。製作中は取材スタッフの熱い想いに何度も奮い立たされました。上がってくる膨大な写真を選定するのは大変な作業でしたし、こちらも終始労力を惜しまず、情報を魅力的に読者へ発信できるよう何度も協議しました。

    ─ 皆さんに『山陰駅旅』のアピールを
     本書で取り上げた山陰地方の駅は180駅。メインはJR西日本(株)米子支社管轄の山陰本線、因美線、伯備線、境線、木次線、三江線、山口線の7路線、それから若桜鉄道、智頭急行、一畑電車を一部取り上げています。いずれもローカル色の強い車窓風景や駅舎を数多く残している路線で、多くの鉄道ファンに愛されています。私自身、出身は岡山ですが子どもの頃は父の転勤で新潟、千葉、神奈川などを転々として、引っ越しのたびにその土地と離れる寂しさはありましたが、懐かしさも強く残っていました。そういった思い出もあって郷愁を誘う風景に惹かれる気持ちが、本書の「ローカルの魅力」につながっているように感じます。
     何より、この本の特色は「旅の終点を自分で選ぶローカルガイド」というコンセプトに凝縮されています。グルメ旅、駅の構造、郷愁を誘う風景など、読者それぞれの目的や好みに合わせた駅や風景に出会う旅が楽しめるようになっています。そして地方出版だからこそ『山陰駅旅』を活用してメディアや観光誘致など地域活性化の材料になる側面もあり、ただのガイドブックで終わらない地域を巻き込む出版を目指しています。ぜひ『山陰駅旅』を片手に鉄道に乗って、駅旅を楽しんでもらえたら嬉しいです。
  • 山陰駅旅

この仕事を選ぶことになった原点は、本との出会い。

  • ─ ふだんのお仕事を教えてください
     今井印刷は書籍や広報誌などのオフセット・オンデマンド印刷をはじめ、個人出版や『山陰駅旅』のような出版物の企画・デザインや電子書籍などを手掛けています。私の仕事は企画編集デザインを必要とする案件が中心。とくに自社が企画する出版物は、地方の全国に誇れる魅力的なローカルコンテンツを発掘し、書籍として発信することを事業として推進しています。今井書店グループのプラットホームを活用して地域活性の原動力にできないか、県内だけでなく全国の人にどう山陰の魅力を伝えれば山陰に足を運んでもらえるか、ということはいつも考えていますね。
     印刷会社ですが文字を扱う仕事が多いので校正部を設け誤字脱字など細心の注意を払っています。問題や課題は部署ごとに話し合いますし、年に一度は社員全体のコミュニケーションを図る研修旅行も企画されています。
  • ─ そもそも今井印刷に入社したきっかけは?
     東京の美術学校を卒業後、編集プロダクションや広告代理店に勤めていましたが、子どもが生まれたのを機に妻の地元である鳥取へIターン転職することを決めました。今井印刷を選んだのは、地方出版物や個人出版を中心に扱っているところに魅力を感じたからです。電子書籍やWebサイトも含めニーズに合わせた媒体で、つねに地域の魅力を発信していきたいと思っています。なかでも紙媒体には愛着が強いです。この仕事に就くことになったのも学生時代、書店で手にした本のブックデザインのかっこよさに惹かれたのがきっかけでした。ですから今後も紙を使った情報で読者に楽しんでもらいたいという思いは強いです。

  • 企画・デザインを行うフロアのすぐ隣に印刷機が並ぶ

  • 何度も協議を重ねる打ち合わせ現場

  • 「山陰駅旅」を手掛けた仲間と(左:片岡大さん 右:佐古悠太さん)

大切な家族と暮らす空間も気持ちよくデザインする。

  • ─ プライベートは何をして過ごしますか?
     私の仕事の原点も本との出会いですし、今でも本を読むことは好きです。ブックデザインやレイアウトを眺めるだけでも刺激になります。手で触れた時の紙の質感、ページをめくる感覚、紙面の文字組みや書体、それらの要素が本の味になるんですよね。鳥取に来てからも、独自の選書を揃える本屋さんには探してよく足を運ぶようにしています。
     それから、わが家では料理のために庭の小さな畑で果樹やハーブ、野菜を育てています。鳥取に引っ越してきて、いちばん驚いたのは新鮮な食材が手に入り、そしてそれがおいしいことでした。ですから料理は、食べることも作ることも自然と好きになりました。また、気に入った陶器を見つけた時は妻と料理の盛りつけを想像しながら選ぶのも楽しいですね。
  • ─ 将来の夢を聞かせてください
     家族がもっと暮らしやすい家と空間をつくりたいです。いま家族で住んでいる家にも妻といっしょにつくった庭やテラスがありますし、家の中も許可を頂き、床を張り替えたり、壁を塗り直したりしています。本をつくる時もそうですが、どのように作ったら使いやすいのか考えながら楽しく作業しています。家族は私にとっていちばんの宝物なので、子どもが遊びやすく毎日の暮らしが気持ちいいと感じられる家を持ちたいですね。

  • 知人の誕生日祝いに作った手料理

  • 庭での家庭菜園も趣味の1つ

  • ハーブや果実の自家製リキュール

  • 今井印刷株式会社

    私たち今井出版は「山陰の魅力をもっといろんな人に知ってほしい」という思いを軸に、山陰をコンテンツにしたいくつもの出版物を発刊しています。今井書店グループというプラットホームを活用して地域活性化の原動力となるべく、県内はもとより全国の方々に、どうやって山陰の魅力を伝えていけるか、どうしたら山陰に足を運んでもらえるかをいつも考えています。山陰はお酒、温泉、歴史、自然などローカルコンテンツの宝庫です。今井出版が発行した書籍で山陰を楽しんでもらえたら嬉しいです。
  • 今井印刷株式会社