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2018/8/31

おひとりさま女性が老後を生き抜くために今からどんな準備ができる?

おひとりさま女性が老後を生き抜くために今からどんな準備ができる?
(写真=PIXTA)

おひとりさま女性という言葉を耳にしたことがある人も多いことでしょう。おひとりさま女性には仕事や目標が第一の人、結婚後に何かしらの事情でシングルライフになった人など、さまざまな人がいます。誰にも遠慮をする必要がなく、時間とお金を自分のために自由に使える一方で、「このままずっとおひとりさまだったら老後はどうなるのかな……」と思う人もいます。そこで、今回は私がファイナンシャル・プランナーとして働く中で女性の方からのご相談が多い、安心して老後を迎えるために今からできることを紹介します。

おひとりさま女性が老後を生き抜くために今からどんな準備ができる?
(写真=PIXTA)

まず、おひとりさま女性の老後の様子についてお話しましょう。2016年6月に発表された「平成27年の国勢調査」によれば、60歳から64歳の女性のおひとりさま率は、未婚・死別・離婚すべて含めると23.1%だそうです。つまり、女性の4人に1人は老後がおひとり様になるおそれがあるのです。老後に不安になることとして下記のことがあります。

1.寂しさ

現役時代は仕事にまい進していても、老後はどうしても人と会う機会が少なくなります。周囲の友人たちが家族に囲まれているので、ふとした時に寂しさを感じる人もいるようです。

2.防犯

女性の一人暮らしは年代にかかわらず危険が潜みます。特に高齢女性は狙われやすい傾向があります。そのため、すまいの防犯を意識するほうがよいでしょう。

3.病気・介護

両親や兄弟が病気になったり介護が必要になると、自分が支えていかなくてはなりません。また、親族だけではなく、ご自身も老後施設に入居する可能性があります。あらかじめ施設や費用を確認し、準備をしておくのがよいでしょう。

4.お金

厚生労働省が2018年7月に発表した「平成29年簡易生命表」によれば、日本女性の平均寿命は87.26歳です。つまり、60歳で定年退職を迎えても、その後30年ほどセカンドライフを過ごすことになります。趣味や旅行など、新しいことをするにはある程度先立つものがあるとよいでしょう。

おひとりさま女性が老後を生き抜くために今からどんな準備ができる?
(写真=PIXTA)

私のところにご相談に来られる40代前半の女性も「ふと気づけば40代。人生のパートナーを見つけるよりも自由に生きていきたいという気持ちは変わりません。ただ、人生100年時代ともいいますし、これから後半世紀近く生きると考えるとお金のことは大丈夫かなと心配になります。40代の今からお金を積み立てて老後に備えるにはどうしたらいいのでしょうか。?」とおっしゃいます。老後に向けてさまざまな不安を解消するために、今からできることを考えてみましょう。

孤独や防犯についてはこう考えましょう。気を許しておしゃべりできる友達や親族など、信頼できる人たちが周囲にいることが大切です。困ったなと思ったらすぐに相談できる人が身近にいると安心に繋がります。

同じおひとりさま仲間や地域の人たちと交流したり、趣味で得たつながりなどを大切にしたりして、積極的にコミュニケーションを取って日々楽しく過ごしている人もいます。リスクに備えて防犯グッズを購入することも大切ですが、頼れる人が近くにいると安心ですね。

おひとりさま女性が老後を生き抜くために今からどんな準備ができる?
(写真=PIXTA)

次に考えたいのは健康のことです。私のところに相談に来られるおひとりさま女性たちも病気や介護のことはしっかりと考えている方が多い印象があります。ただ、「実際に病気や介護にはいくらお金がかかるのだろう」とお金に関する不安がある人もいます。一度時間を取って、自分にとって必要な金額を計算しましょう。

まず「医療や介護にかかるお金がいくらなのか」を書き出してみましょう。場合によって必要な費用は異なりますが、高額療養費制度もしくは高額介護合算療養費制度を活用すれば、一定の金額(年齢や収入によって異なる)を超えた分については国が負担してくれます。また、健康保険では通常3割負担で治療を受けられますが、75歳からは1割負担に変わります。

病気やケガで働けなくなったときのために労災の休業給付や傷病手当金、障害年金などもあります。また、介護保険や介護休業給付金もありますし、自治体によっては高齢者介護手当が出るところもあります。ただし、制度そのものはたくさんあるものの、制度の内容を知らないと申請出来ません。「きちんと把握しておく」「困ったときは調べる」に加えて、「行政機関やお金のプロに相談する」という選択肢を持っておくとよいかもしれませんね。

最後に考えたいのは、なんと言っても老後のお金のことではないでしょうか。「お金がなくても生きていける」とはいうものの、生活に必要な最低限のお金を確保しておくことは大切です。私がおひとりさまの女性によくお話をするのは、2017年の家計調査では高齢単身無職世帯は収入11万4,027円(うち、社会保障給付は10万7,171 円)に対して、支出15万4,742円(うち、消費支出は14万2,198円)で、不足額は4万715円になります。

おひとりさま女性が老後を生き抜くために今からどんな準備ができる?
(写真=PIXTA)

つまり、生活していくにはこれまでの蓄えから少なくとも毎月5万円ほほどの支出が必要になるのです。そのため、仮に60歳で定年退職を迎えて90歳まで生きると仮定して、「1,800万円分(5万円×12ヵ月×30年)を将来のために計画的に積み立てておけるとよいですね」とお伝えします。もちろん、受け取れる年金額は「ねんきん定期便」で確認してほしいとお願いしています。

上記はあくまでも生活費だけを考えた場合です。住宅の修繕費や病気やケガにかかる費用、冠婚葬祭などの特別費、旅行などの趣味に使いたいゆとりのあるお金なども含めると3,000万円くらいは老後資金を蓄えておきたいという人もいます。老後どのように過ごしたいのかを早めに考えて、お金を準備するのがよいでしょう。

将来に備えて、定期預金や積立投信、個人型確定拠出年金「iDeCo」、つみたてNISAなどをうまく組み合わせて資産を形成しましょう。お金の置き場所を分けることで損失が出るリスクを分散することができます。あなたも興味があれば、具体的な商品のことを金融機関に聞いてみてはいかがでしょうか。

このように、安心して幸せな生活を送るために今からできることはたくさんあります。ずっと不安を抱えていると気が沈みがちになるものです。少しずつでも新しいことを学んだり、時には人に頼ったりしながら、老後に向けて着実に準備していきましょう。時間は刻々と過ぎていきますが、早く始めれば時間を味方につけることができます。すてきな老後を迎えられるように、あなたも一緒に準備を始めませんか?

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