失恋、失敗。どんな悲しい出来事も美味しいものを食べている間は忘れている。

書籍紹介

文芸誌編集者・佐々木幸子(サチコ)。彼女とその恋人・俊吾の結婚式当日、なんと俊吾は「サチコ、すまない」という短い手紙だけを残して失踪してしまう。恋人の裏切りにショックを受けるサチコ。しかし偶然食堂で食べた定食のあまりの美味しさに感動し、悲しかったことも忘れて最後の一口まで没頭して完食する。美味しいものを食べている間は悲しさも忘れられる…。そう確信したサチコは俊吾を忘却するため、美食を求めて様々な場所へ繰り出していく。

書店員のおすすめポイント

恋人を忘れるため、という一風変わった理由で美食を求めるコメディー&グルメ漫画。
作中出てくる料理は出来立ての温かさ、咀嚼した時の感触まで丁寧に描かれています。真剣な表情のまま、勢いよく食べていくサチコの描写も食欲をそそられます。また、生真面目なサチコが引き起こす、本人は至って真剣なのに周りから見るとなんだか面白く見えてしまう珍事もこの作品の魅力のひとつ。見どころが多く読んでいくうちに嵌ってしまう、秀逸な作品です。

忘却のサチコ

書名:忘却のサチコ
著者:阿部潤
出版社:小学館
価格:596円(税込)

情報提供:今井書店