第13回松本清張賞受賞作、清張を彷彿とさせる感涙の傑作ミステリー。

書籍紹介

ほんの数ヶ月前に保険に加入したばかりの老人が轢死体で発見された。ベテラン保険調査員・村越がこの件を調査すると、老人の経営する工場は倒産寸前、さらに孫娘が心臓病で苦しんでいるが、海外での移植手術に莫大な費用がかかるため絶望していた事が判明。状況証拠としては明らかに自殺。その場合、保険金は支払わないという「一応の推定」を選択するしかない。だがどうしても納得できない村越は、老人の死の真相を探り始める。

書店員のおすすめポイント

老人の自殺の線が濃厚になるなか、村越は保険会社の命令に背いてでも徹底的に調べます。大切な人を失った家族の慟哭。それを受け止める村越。その思いは読者の心を掴みます。老人の轢死は事故死だったのか?それとも絶望による覚悟の自殺だったのか。村越の執念の調査は、二転三転を繰り返していきます。ですが、老人の死の真相が判明したとき思わず涙がこぼれる!日本社会が抱える様々な問題に焦点を当てながら、人の温かさも描いた感涙のミステリー。

一応の推定

書名:一応の推定
著者:広川純
出版社:文春文庫
価格:586円(税込)

情報提供:今井書店